PDA自作日記

 

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ビデオ出力 ━━━━

この自作PDAは、液晶の解像度が320×240ドットです。ですから、ビデオ出力でも(上下が切れる程度で)まったく問題なく表示できます。ビデオ出力であれば、一般的なオーディオ用変換ケーブルを使用することで、本体には小型な3.5mmジャックを用意すればよくなります。

実現方法ですが、クロック同期シリアル(CSIO)のデータ出力を、そのままビデオ信号にする方法を取りました。

まず、タイマーを1つ使って、これの出力をCSIOのCTS端子に入力します。CTS端子がHの間は、CSIOはデータを送信しません。Lになった瞬間に、データの送信が開始されます。CSIOにはDMAを使用して画像データを供給するように設定しておけば、これにより横一列のデータが出力できることになります。タイマーの出力がHに戻ったときに割り込みを発生させ、DMAを再設定します。これにより、割り込み応答性能に依存せず、ハードウェアレベルでタイミングが決まることになります。

CTS+TX-||||CTS-TX?||||||||||||||||TX-||CTS+↑ここで割り込み発生||||CTS-TX?||||

ビデオ信号では、この周期はおよそ60μsです。CSIOのクロックを8MHz(33.33MHz/4)に設定すると、320ドット分で約40μsとなります。

次に、2つ目のタイマーで同期信号を発生させます。このタイマーは、1つ目のタイマーと同期させておきます。

CTS+TX-TMR2+|TMR2-||TMR2+|CTS-TX?||||||||||||||||TX-||CTS+|TMR2-||TMR2+|CTS-TX?||||

2つの信号を抵抗で3:1で合成し、デカップリングのための電解コンデンサーを通してあげると、以下のようなビデオ出力が得られます。

ツールの都合でビデオ信号の振幅がマイナスに及んでいますが、実際には同期信号だけがマイナスになります。

VOUT!|VOUT-||VOUT!|VOUT?||||||||||||||||VOUT!|||VOUT-||VOUT!|VOUT?||||

映像部分の最後が必ずLレベルになるよう、ビデオメモリには右端に0をパッドしています。また、垂直帰線期間は、以下のように同期信号を変えて実現しています。これも、タイマーパラメータをソフトウェアで変更しておこなっています。

TMR2+|TMR2-|||||||||||TMR2+|||||||||||TMR2-|||||||

このようにして、3.5-RCAの一般的なケーブルを持っていくだけで、大型テレビやプロジェクターに出力できるようになりました。

カラオケ店でテスト 拡大

なお、当初の予定とは異なった形となっているため、液晶の回路も変更をおこないました。つまり、CSIOとタイマーの出力から、CPLDを使って液晶用の信号を生成するようにしました。

また、左端のドットが1である場合、その行はジャミング(縞模様)が表示されるようになっています。これは、会議などで使用する場合に、自分が見ている液晶には表示してもいいが、みんなが見ている外部モニタには出力したくない情報があることに配慮したものです。

画面写真 拡大

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